「09年12月、金子さんからのメール」
食関係にいい活動をしている人が多いというのは全く同感です。
生産者、販売者、消費者、取り巻く情報発信者(例えば美味しんぼなどの漫画や雑
誌など)で、どんなものが正しいのか、活発に議論されているからだと思います。
衣服においても、もちろん正しい活動をしている人は昔からたくさんいると思いま
す。(柿本さんもそうですね。)
食品が先行しているだけだと思いたいです。
ですが、衣服は流行という、いわば表面的な部分(デザインや売り方の演出)が主
に語られて、生産者の活動まではなかなか意識されないのが現状だと思います。
例えばオーガニックコットンだとかウールだとかの切り口が盛んですが、
やはりこれも売り手の理論なのかなあ?と感じたことがありました。
オーストラリアの取引先の社長のお父さんがウール用羊の牧場を経営しているそ
うですが、日本では前述のようなオーガニックが衣類原材料においても取り上げら
れていると話したところ、無農薬だとか有機農法だとかいうものは、それを作る農
家側、牧場側からしたら大変な労力であり、流通させようとすると大変な努力が要
る、流行で簡単に語って欲しくない、と言われてびっくりしたことがあります。
(とはいえ農家は、生き物相手の生活ですから、ケミカルなものは基本的に嫌いな
ようです。きちんと双方が納得できているかどうかが問題みたいな感じでした)
原料から製品になり、お客さんの手に渡り着てもらい、満足してもらって、その満
足が生産者に戻って、「喜んでもらってああ良かったな」と次の生産に励む・・・
こういう人間としての基本的な心の営みのつながりであり、
経済学や流通とは根本的に違う何かだと思ってます。
心の営みとはいえ「商品」と言うもので表現されている以上、それには「値段」が
つき、値段がある以上、それが「高いか安いか」で判断されてしまいますが、そう
ではない判断基準を提案したいと痛切に思ってます。
先日、自分が中学生のころお世話になっていた自転車やさんに久しぶりに会った
のですが、両親が続いて亡くなる、店舗改装で業者とトラブって開業が遅れる、
自身が病気になるといったことが続いているとのことで、気が弱くなっているよう
でした。
整備のアドバイスをもらったり工具を借りたりしているので、その人に何気なしに
「お礼に今年の新米が出始めたので、岩手の農家から送りますよ」
と言ったところ、「そうだよね、普段は近所のスーパーで米を買ってるけど、農家
の人が今年一年頑張ったものをありがたく食べると、自分も元気になれるような気
がするよ」と言われました。
これぞ日本人の気持ちのつながりが昇華すること!なのではないかと思いました。
*日本の生産現場は、夢を持って真摯な努力を積み重ねているのです。
60sFACTORYプロデューサーKakky(柿本)
60sFACTORYプロデューサー日記は、こちら。
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