アランセーター。職人技の高度なデザイン性。
アランセーター。アラン島島民のライフスタイルから生まれ、育まれてきた伝統のセーター。刈り取った羊の脂を含んだ毛をそのまま使用していたので、撥水性と防寒性に富んでいた。ほとんどが漁民のアラン島島民が漁に出る際に着用していたので、フィッシャーマンセーターとも呼ばれる。その独特のアラン模様は、アラン島の各家庭のオリジナル。漁民のIDのようなものだった………。
そこにデザイナーが存在していたわけでもないのに、優れてデザイン性が高い。夫や息子、あるいは恋人のためにせっせと編み続けてきたアラン島の女性たちの想いやセンスが積み重ねられてきた、その結果であろう。
伝承されていく職人技は磨き上げられていき、やがて品質と感性が絶妙なバランスを持ち始め、高度なデザインを持ったものへと育っていく………。
生活文化は、まさに生活の中から生まれ、生活とともに育まれていく。
日々の暮らしを少しでも豊かにしていこうと、手間を惜しまず工夫していくこと。それは、実は極めて文化的な行為なのだ。………。
物価の上昇で、簡単に買い物ができなくなってきている昨今。よく、このようなことを考える。
今年も生産予定のアランセーター。そのディテールをしげしげと見つめながら、改めて女性たちの日常の努力が作り上げるものの凄さを想う……。
60sFACTORYプロデューサーKakky(柿本)
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